社会保障とは?簡単に少子高齢化との関係を説明!

「社会保障」とは

「社会保障」というと難しい言葉だけど、簡単に言うと、
病気や事故などで生活が不安定になった場合に、
健康保険や年金、福祉制度などの公的な仕組みを活用して、
健やかで安心できる生活を保障することです。



「人生80年時代」という言葉、ときどき聞きますね。



現在の日本は、平均すると、
誰でも生まれてから、80歳くらいまでは生きることができます。



世界で一番の長寿の国です。



しかし、長寿の一方で、
長い一生の間に、生活を不安定にさせる様々なことが起きる可能性があります。



まず、健康をおびやかす、
糖尿病心臓病やがんなど、いろいろな病気があります。



お年寄りになると、
誰でも複数の病気をかかえることが普通になります。



若い人でも、
交通事故スポーツなどでけがをすることもよくあります。



また、会社が倒産して失業し、収入が入らなくなるかもしれません。



しかも年を取ると、
働いて収入を得ることが体力的にも難しくなります。



その他、育児や介護で、
精神的にも肉体的にも、さらには経済的にも大変になることがあります。



こうした病気やけが、失業、老齢、育児、介護といった
生活を不安定にさせる事態になったときに、
もし何の備えもなければ、
すぐに毎日の生活が苦しくなってしまいます。



食べ物を買ったり、学校に通うことさえ難しくなるかもしれません。



そこで、こうした事態に対して、
国や地方自治体が法律などによって、
社会保険や福祉制度などの公的な仕組みをつくり、
健やかで安心できる生活を保障する、それを「社会保障」と言います。





代表的な社会保険制度の仕組みについて

たとえば、自分の子どもが病気になったときに、
「病院に行って、お医者さんにみてもらって、お薬もらっといで。」
と言いますね。



お金がかかるから、
病院に行ってはいけないとは言わないでしょう。



なぜ、医療費の心配をしなくていいのでしょうか?



それは、国がつくった医療保険制度に加入していて、
両親(お父さんやお母さん)が毎月保険料を払っているからです。



それで、いざ病気にかかったときには、
医療費3割負担で、お医者さんにみてもらうことができるのです。



残りは、医療保険制度が負担してくれます。



医療保険制度は、
社会保障制度の中で、代表的な仕組みのひとつです。



こういう仕組みがあるから、
私たちは病気になっても、
安心して病院に行って、治療を受けることができるのです。



また、年をとって、
会社を定年退職したあとの生活はどうしたらよいでしょうか。



収入がなくなると、生活費が心配です。



このような老後の生活を支えるために、年金制度があります。



年金制度は、
働いているときに保険料を払い、
高齢期になって年金を受け取るという仕組みです。



年金制度があるので、
安心して老後の生活を送ることができるのです。



社会保障制度を、制度の目的に着目すると、次の通りです。



①所得保障
生活保護制度や年金制度のように、おもに現金を支給することで、
貧困のときに健康で文化的な最低限度の生活を保障したり、
老後の生活を保障したりするもの。


②医療保険
医療制度や健康保険制度のように、
病気やけがの治療のための医療サービスの提供や、医療費を保障するもの。


③社会福祉
児童福祉や障害者福祉、老人福祉制度のように、
社会的に支援が必要な人々に対して、
福祉サービスの提供や手当の支給を通じて、生活を支援するもの。


④公衆・環境衛生
感染症の予防活動や健康づくり、水道・食品衛生のように、
人の健康の確保や飲食物や身の回りの衛生の確保を図るもの。



それでは、21世紀の「少子高齢社会」は、
社会保障を始め、日本社会にどのような影響を及ぼすのか見ていきます。




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少子高齢化における人口の割合

「少子高齢社会」は、
経済、労働、教育、社会保障、まちづくり、個人の生活など、
様々な分野で影響を及ぼすでしょう。



21世紀前半の日本の高齢化率は、世界でもトップクラスの高さになります。



2020年頃の日本の総人口は、
約1億2410万人(1億2690万人。2000年の数字。以下、同じ)。



このうち15歳未満の人口の割合は、12.2%(14.7%)、
15歳以上の65歳未満人口の割合は、60.0%(69.5%)、
65歳以上人口の割合は、27.8%(17.2%)(老年人口)と予想されています。



つまり高齢化率が大変高くなり、
65歳以上の人口が、15歳未満の子どもの人口のほぼ2倍になります。



また、15歳以上65歳未満人口という、
働いて家庭や社会を支えていく人口(「生産年齢人口」と言います)の割合が、
現在よりも約10ポイントも低下します。



こうした人口の少子高齢化は、
社会全般にわたって、
次のような大きな影響を及ぼすと予想されています。





21世紀の「少子高齢社会」が日本社会に及ぼす影響

まず、経済や労働面では、
労働人口という働くことができる年代の人口が減少したり、
働く人々の高齢化が進展したりすることから、
経済成長を弱めるおそれがあります。



たとえば、
肉体労働を必要とする産業分野や、
高齢化が進んだ過疎地では、
若い労働力を確保することがますます困難になるでしょう。



そのため外国から、
若い労働者に来てもらいたいという欲求が強まるかもしれません。



教育面では、子供の数の減少から、
地域によっては学校の統合・廃合が必要になります。



統・廃合の場合、一緒に勉強したり遊んだりする仲間が少なくなり、
それが子どもの健全な成長という点で、マイナスに働くおそれがあります。



一方で、少人数のクラス編成が可能になったり、
入学試験が緩和されたりするのではないか、というプラス面もあります。



社会保障の面でも、大変大きな影響があります。



高齢者数の増大は、
年金の支給総額や医療費の増大につながります。



年金や医療費の財源の多くの部分は、
社会保険制度を通じて、
現在働いている人々(「現役世代」と言います。)が負担をしていますから、
現役世代の負担が重くなっていきます。



また、高齢になると、病気や身体的な衰えによって、
寝たきりや痴呆など、介護を必要とする確率が高くなります。



若い世代にとって、父母の介護問題に対して、
きょうだいの数が少ないことや、
仕事との調整などからどのように対処したらよいのか、
難しい課題を抱えることになります。



こうした課題を解決する方法のひとつが、
介護サービスの一層の充実なわけですが、
そのためには、サービスを提供する労働者の確保事業所の拡大
介護保険制度などを運営していくための財源の確保が必要になります。





これからの社会保障 ~2025年の予測~

これからの社会保障は、
ますます税や保険料の負担が重くなると言われますが、
きちんと維持していくことができるのでしょうか。



年金や医療、
介護などにかかる費用が増えるため負担も増大していきますが、
負担できないほど重くなることはないといわれています。



ただし、制度が効率的に運営されるように、
常に点検、見直しが必要があります。




2001年の社会保障給付費は、約81兆4000億円です。



その内訳は、
年金が、42.6兆円(全体の約52%)、
医療が、26.6兆円(約33%)、
福祉その他が、12.2兆円(15%)となっています。



これらの給付に要する費用負担は、
社会保険の事業主負担が29%
被保険者負担が27%
約20%
地方自治体5%
その他の収入18%となっています。



社会保障給付費は、
高齢者数の増加に伴う年金額の増大や、
国民医療費の増大から、毎年約3兆円ずつ増加しています。



消費税1%による国の収入が約2兆円ですから、
増加額のすべてを消費税でまかなおうとすると、
毎年消費税を1.5%ずつ引き上げなければいけない計算になります。



社会保障給付費は、今後とも増大することが予想されています。



一定の仮定に基づく厚生労働省の推計によると、
2025年には約176兆円と、現在の約2.2倍になります。



これでは税金や社会保険料の負担が重くなりすぎて、
私達は負担ができなくなると思うかもしれません。



しかし、心配する必要はありません。




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諸外国における社会保障の事例

現在の社会保障の負担を、
ドイツやフランス、スウェーデンなどのヨーロッパ先進国と比較をすると、
日本はまだ低い水準にあります。



たとえば、勤労者の収入に対する、
社会保険料負担の割合(事業主負担も含む。)を比較すると、
ドイツやフランス40%を超えているのに対して、
日本はまだ24%(年金13.58%、医療保険8.2%など)という水準です。



2025年頃の社会保障負割合を比較しても、
日本は現在のドイツやフランスよりは、低い水準にとどまると予想されています。



しかし、これで安心してもいけないです。



社会保障は、大変大規模なものになりましたから、
個別の制度ごとに、安定的かつ持続的に制度を維持できるかどうか、
常に点検し、見直しを行うことが必要です。



たとえば、年金制度は、国の負担が約2割のほかは、
現在働いている世代の保険料負担と、事業主負担でまかなわれています。



引退した高齢期に、
十分な年金がほしいという気持ちはわかりますが、
一方で高齢者数の増大に伴い年金総額が増大し、若い世代の負担につながります。



そこで、高齢世代と現在働いている現役世代との間で、
年金の給付と負担が、公平になるようにしなければいけません。



若い世代の保険料負担が、
過大なものにならないように負担額を抑制し、
高齢世代には、
年金の給付水準支給開始年齢などを見直すことが必要なのです。



医療分野でも、
国民医療費全体の約3分の1を高齢者医療が占めている状況では、
高齢者にも医療費の一部を、
保険料や窓口の一部負担という形で出してもらう必要があります。



そうすれば、若い世代の負担の緩和につながるわけです。



また、高齢者の健康づくりを進めて、
医療機関にかかる回数を減らしたり、
医療のムダを省いたりして、
医療費全体の伸びを押さえていくようにすることも重要です。


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